2007年01月05日

●ROと回線

ROと、いわゆるインターネット接続環境、回線というものに関するコラムです。


○ROはネットワークゲーム

ROはネットワークゲームですから、プレイヤのPC上のクライアントと、GungHoのサーバの間に、必ずネットワーク環境が挟まるわけです。

そのネットワークはいわゆるインターネット接続環境とイコールということで、今回はインターネット接続環境の話がメインになります。


○応答速度と通信速度(スループット)

結局は「イイ(・∀・)環境」と「イクナイ(・A・)環境」に別れるのですが、そのための具体的な指標が2種類あります。

◆応答速度:
字面そのまんまで、サーバにえいやっと何かを投げて、帰って来るまでの時間です。こちらの方が重要ですが、そもそもサーバ自体が混雑していることが原因のラグに関しては回線環境ではどうしようもありません。

具体的には後述しますがtracertコマンドを用いて、ガンホーのゲームサーバまでの経路の応答速度を指標として使うのが妥当だと思われます。

◆通信速度:
 ADSLの8Mだとか50Mだとか、光で100Mだとかのいわゆるネットの回線速度というとこちらが出されます。いわゆるブロードバンド環境、数百kbpsを上回っていればあまり問題にはならず、プレイの快適さには応答速度の影響の方が大きくなります。

 ただし、ISDNとかPHSとかのナローバンドの環境では話は別でして、明らかに画面上にキャラ数が多い状況ではもたつくような現象が出ます。

 また、個人的なyoutenの感想ですが、ウィルス・マルウェア対策ソフトのアップデート・Windows Update・ガンホーゲームズ等の公式サイトの閲覧等、RO外で関係する部分で相当につらいため、やはり快適にROをプレイするには最低でもブロードバンドといわれる環境がほしいところです。


○応答速度の測定方法

具体的な手順を以下に示します。

(1)ガンホーのゲームサーバのIPアドレスを調べる。

以前はROSVで調べられたのですが、どうも現在は更新されていない模様です。そのため、netstatという現在の通信状態を表示するコマンドを用いて、実際にゲーム中にどこと接続しているのかどうかを調べます。

windowsのスタートメニューからコマンドプロンプトというものを探して、ROをプレイ中にnetstat -aというコマンドを入力してみてください。

070105_netstat.png
netstat -aコマンドの結果

このコマンド自体の詳しい説明は省略しますが、:5121という部分、5121番のportを使っているのがROクライアントであり、この左っかわにあるのがゲームサーバのIPアドレスになります。


(2)ガンホーのゲームサーバまでの応答時間を調べる。

上記の方法で、ゲームサーバのIPアドレスが分かったら、tracertというコマンドを用いて、あるIPアドレスまでの経路と応答速度を調べます。(pingコマンドでも応答速度は測れるのですが、そもそもスループットやセキュリティの観点から、pingに応答を返さないルータが増えてますので、tracertの方をおすすめします。)

参考までに、youtenの手持ちの環境である、ADSL(プロバイダはDTI イーアクセスADSL50M)とPHS(WILLCOM x2つなぎ放題 W-OAM対応PCカード型PHS使用 プロバイダはDTI)の2例の結果を以下に示します。

070105_tracert_adsl.png
ADSL環境のtracertコマンド結果

 

070105_tracert_phs.png
PHS環境のtracertコマンド結果

いわゆるabovenetというのがROのゲームサーバが入っているサーバ会社になりますので、主にはそこまでの応答速度が「ネットワーク環境」としての指標になり得る数値になります。

上記のキャプチャ画面から分かることを比較してみると、ADSL環境は30ms程度になっているのに対して、PHS環境では200ms程度になってしまっています。

これが50msを切っていればまぁサーバ側の混雑具合に隠れますが、200msになると体感でも相当応答が鈍いプレイになります。(クリック一つで200ms、サーバ内で処理があって画面に反映するためのデータが返ってくるのに200ms、アクション一つで4,500ms単位でのディレイが発生することになるのです。)


○通信速度の測定方法

Google先生に「通信速度」でも放り込むと、いっぱい出てきますので、お好きなものをどうぞ。大差はありません。

BNRスピードテスト http://www.musen-lan.com/speed/での測定結果の一例を挙げておきます。

070105_bnr_adsl.png
ADSL環境のスピードテスト結果

bps(bit per second)という単位がついている、2.1Mとかそのあたりの数字がいわゆる通信速度をアわらしています。youtenの自宅は基地局から遠いのと自宅内の線引き回しあたりに全然こだわってないのでADSL50Mサービスを利用しておきながら実効が2M程度になっております。


実際ROをプレイするには、「50ms以内の応答速度」と「4,500kbps程度の回線速度」があれば十分だと思います。


○回線種別のよもやま

◆光

TEPCOひかりだとかBフレッツだとかのサービスです。応答速度に優れているという話も聞きますが、ROをプレイする上ではその圧倒的な通信速度は大きなメリットというわけでもありません。


◆ADSL

いわゆる電話に使っているメタル線というものを利用するサービスです。基地局から遠かったりするとその分アナログレベルでのデータ損失というものが発生し、リンク速度が低下します。

とは言えADSLの歴史もそこそこ長く、光収容等でADSLが使えないよー、な状況でなければ通常利用には困らない具合で安定しているのではないでしょうか。

yahooBBとかaccaとかe-accessとかフレッツとかそのあたりのサービス差も昔ほどは無いという印象です。「電話が来ると切れるー」とか「雨が降ると切れるー」とかの方はブリッジタップとかスプリッタあたりのキーワードでADSLの環境がどうなのかを追いかける必要があるかもしれません。

学生さんで実家の環境をそのまま使わせてもらっているとか、基地局からあまりにも遠くて使えてるだけで奇跡だとかそういう際にはどうしようもないので諦めましょう。


◆ケーブルTV

メインで使ったことがないのでyoutenはあまり詳しくありません。

大抵集合住宅で一斉にインターネット回線を提供ーとかそんな風にして使われているため、混雑時にはスループットががくんと落ちたり、独自なネットワーク環境を住居側で既に組んでいたりして、その分応答速度が落ちやすい傾向にあります。


◆PHS

ドコモの@FreeDはもうサービス終了まっしぐらで酷いことになってますので割愛すると、実質WILLCOMのデータ定額やつなぎ放題と言われるサービスに限った話になると思われます。


で、youtenはWX310K・AX420NというWILLCOMのPHSを2機種たまたま現在持ってまして、[x2(64K)]・[x4(128k)]・[x2のW-OAM(102k)]の3環境でROの接続を試してみましたが、確かに100kbps程度があれば、なんとかプレイできないこともないのですが、上述の応答速度の観点から、いくら狩場がすいていてもすべての操作に数百msのラグが発生することになり、快適からは程遠いです。

◆携帯

やったことが無いので不明です。通信速度の観点ではHSDPAで下り3.6Mとか言ってるので余裕だと思うのですが、肝心の応答速度がどうなるのやら…。


○まとめ

全般的に移動体ではつらいです。接続自体が安定しているブロードバンド環境がやっぱり欲しいところですが、最近のインターネット事情を考えるとそう高い敷居ではないかと。

ただそれでもトラブルは付き物ですから、快適なROのプレイ、コミュニケーションのために、以前書いたPCの知識等ともあわせて、最低限の勉強はしておいて損はないですよ、という使いまわしが激しいフレーズで〆させていただきます。

Posted by youten at 2007年01月05日 03:04
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