見積もりがよくわからない - ReDo

2016年9月 2日

見積もりがよくわからない

腹の中でぐるぐるしてるものを吐き出しておきます。例えがアレですが、身体に異常が無いか後で検尿とか検便みたいなことができるようにしておくみたいな感じです。汚いとか下品みたいな話でいうと似たようなもんだとも思います。

最近、といっても年単位な感じですが、見積もりがとても苦痛でまいっています。

○Lv1 見積もり=工数の算出

2014年にこんなことをやりました。

カレー屋チェーン店公式アプリの仮想案件をみんなで見積もってみた #モバイル見積
http://greety.sakura.ne.jp/redo/2014/01/post-41.html

少し前にリフォーム業者の見積もりの増田がバズりました。

リフォーム業者の営業が仕組みや値段について書くよ
http://anond.hatelabo.jp/20160531150129

ソフトウェアでは原価はほとんどが人件費なので、工数(時間)の算出と概ね同義です。
Lv1というのは「ある前提条件の中で何人で何時間かかるか」という見積もりです。

ここまでは確実にエンジニアリングの範囲だと感じていて、Lv1見積もりは(プログラミングに比べれば関数が曖昧でストレスは感じますが)、それなりに楽しいです。


○Lv2 見積もり=顧客の課題解決方法の提示

Lv1の見積もりの範囲はあくまで「あるシステムA'を作ったらいくらです」という話であり、実際には「顧客課題AがシステムA'で本当に解決するのか」という話が必要です。

僕の周りでは『提案』という定義の曖昧な用語で空気が形成されていますが、契約を伴わないという意味で営業活動に入る範囲と、契約を伴う開発活動に入る範囲で分かれている気がします。

ここは前提条件を明確化する目的での提案資料を作ったり、「概算見積」という名前でごまかされたただのヒアリング資料を作ったり、実際に顧客と打ち合わせしたり、みたいなのを想定しています。

あるある話を顧客に聞いてうなずいたり、ドヤ顔で経験を披露することになったり、良かった状態になる話もそれなりにあります。

ここは、僕個人はあまり得意ではなく、向いていないこともあるなと感じていますが、それなりに楽しめる範囲です。


○Lv3 見積もり=組織のリソース戦略の調整

では、Lv2の見積もりでやり方が決まって、Lv1の見積もりで工数が決まって...金額が決まるので後はお客様が払えるか払えないか祈るだけ...といきたいところですがプログラミングに対する計算リソースの様に、均一で(常識的な範囲では)安定して調達か可能なことは大変稀です。

人的リソースというものは不均一で、調達が不安定で、結果、金額(工数)はちっとも安定しません。均一とみなせる環境での見積もりは相対的にはイージーモードだな、と感じています。

以下の4要素みたいなのがありまして、具体的な数字を、できれば多様なケースで基準としてもっておく必要があります。

要素1. イニシャルコスト

リソースの確保にかかるコストです。営業工数+見積工数+契約処理工数みたいな感じでしょうか。

要素2. ランニングコスト

リソースの維持にかかるコストです。工数と単価をかけたやつ、みたいなのです。

要素3. イニシャル生産性

生産性はプロセス範囲を決めた上でランニングのみ指標を持つケースも多いですが、「勉強・教育」とか「引継ぎ」とか「調査」とか別の単語に置き換えられて、明示的に計上されたりどこかに含まれたりします。

要素4. ランニング生産性

ステップ生産性とか、LOC/人月とか、スクラムでならVelocityみたいなのです。効率はともかくメトリクスは嘘はつきません。


このへんの要素の固定や、変動範囲の抑え込み難易度がとにかく高いです。つらいです。後だしジャンケンでコロコロ変わるし、権限無いし(※)、でとってもつらいです。胃が痛いです。

※いや責任もないですし、それが正しくリーマンなのですが...


○解決策

ある人間が定義するサービスを実現する、システム開発の生産性が、ソフトウェア開発の歴史的には上がり続けている結果、「Lv3見積もりそのもののコスト」が相対的にふくらみ続けており、バカらしいと感じることが多くなっていますが、いくつか解決策が世間ではあります。(僕が知らないだけでもっとあると思います)

・SESにする
 リスク:瑕疵担保責任と善管注意義務の空気読みバトル

・ユーザ企業がシステム開発部門をかかえる
 リスク:責任者が専門家でないのでコストの適正化難易度が高い

...と書きましたが、ソフトウェアの重要度が高まってきて、「ITの知識が無い経営者はアレだ」みたいな雰囲気を醸成したい話ですね。世界的にはこちらなのでしょうか?

・システム開発(体制)とサービス提供(利益)が同一集団
 リスク:利益が出せないとサービスが終了したり会社がつぶれたりする

貨幣経済は会社と契約というこちらで、現状表向きは概ね保たれています。


○愚痴

Lv3が得意なやつがLv3やれよ!

A. 経験ゼロ(生産性0.5)
B. 経験3年(生産性1.0)
C. 俺(生産性3.0)
D. 神(生産性10.0)

こんな選択肢でLv1見積もりとか誤差でしかないだろ!世の中マジでどうまわってるんだよ!

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